Excel では「配列定数」と呼ぶものをここでは「配列」と呼ぶ。作成した Excel ファイルを置いておく。
配列の初期化
プログラミング言語の場合、次の通り配列を初期化する。
// C++
int array[3][3] = {
{1, 2, 3},
{4, 5, 6},
{7, 8, 9}
};
// JavaScript
let array = [
[1, 2, 3],
[4, 5, 6],
[7, 8, 9]
];
Excel の場合、次の通り配列を作成する。
={1,2,3;4,5,6;7,8,9}
四則演算
定数(スカラー倍など)
={1,2,3}+1
={1,2,3}-1
={1,2,3}*2
={1,2,3}/2
成分ごと(アダマール積など)
={1,2,3}+{1,2,3}
={1,2,3}-{1,2,3}
={1,2,3}*{1,2,3}
={1,2,3}/{1,2,3}

転置と積
転置は、TRANSPOSE 関数を使う。
左側 A の列数と右側 B の行数が同じ配列をかけても、行列の積にはならない。
行列の積を求める時は、MMULT 関数を使う。

配列数式の使用例
- SEQUENCE 関数で、配列を作る
- アンドで、配列と文字列を結合する
- 不等号で、条件を課す
- SQRT 関数で、平方根を求める
- SORT 関数で、降順に並び替える
1. =SEQUENCE(10,,1,1)
2. =A2:A11&"円"
3. =A2:A11>5
4. =SQRT(A2:A11)
5. =SORT(A2:A11,1,-1)

配列を使えない関数
関数には、配列を使えるものと、配列を使えないものがある。
例えば、COUNTA は配列を使えるが、COUNTIF の第一引数には配列を使えない。

配列を使えない場合は、LAMBDA 関数を使う。(COUNTIF 関数の第一引数に配列が使えない)
以上